皆様、初めまして。ご覧いただき、ありがとうございます。
株式会社ReBoost 代表取締役の河合 聡一郎と申します。
今回より約15回にわたっての連載を通じて、「スタートアップ/ベンチャー企業における組織創り」について、多方面からお伝えができればと思います。
私が経営をしている、株式会社ReBoostでは、「変革者の挑戦を支援し、より良い社会創り」をミッションに、首都圏や地方問わず、創業したてのフェーズからIPO後までと、様々なスタートアップに対して、その成長をけん引するようなハンズオンでの採用戦略や人事評価制度、またミッション/バリュー策定や幹部育成などの組織創り全般のご支援しております。同時に創業間もないスタートアップに対しては、出資を通じて、事業の成長によりアクセルが踏める環境創りをしております。
私自身は、元々は創業80年を迎える印刷機械の商社の3代目予定として、大学卒業後は上場印刷機械メーカーに勤務をしておりました。その後は、リクルートグループにて人材採用の支援、株式会社ビズリーチの立ち上げ期を経験してきました。また、セースルフォース・ドットコムやコニカミノルタを経て、ラクスル株式会社の創業メンバーとして参画し、創業時から幅広く人事職を担っておりました。
急成長するスタートアップの組織創りやその面白さ、チャレンジな部分などをお伝えできればと思います。
スタートアップにおけるHRの面白さとは
一昔前に比べて、「人事」に求められる機能は多岐に渡るようになりました。特に成長するスタートアップ/ベンチャーにおいては、「経営戦略及び事業戦略」を理解した上で、「どのような組織で戦うべきかの組織設計」や、「競争優位性の源泉となる人材の確保」、そして、「どういう方向で組織を纏めていくかのValueの策定」、「どういう人材をどういう基準で評価をするかという評価制度」、「自社を牽引していくマネージャーや幹部職の育成」、「しっかり安心して働ける環境を整備する労務」と非常に多岐に渡ります。
そして、これらを創業者や経営幹部と共に議論をして、自身が主体的に牽引していくことが求められます。大企業のように、仕組化・細分化されていないぶん、1人1人の裁量も大きく、取り組みが成果として出やすいのも特徴的です。
特に「人材の確保」のための採用活動については、近年は非常に多くのスタートアップが創業され、ベンチャーキャピタルからの資金も入ってきており、また、チャレンジする方も増えていることから、採用競争は熾烈なものとなっています。マッキンゼーが1997年に掲げ、のちに本にもなった、「War for Talent」の世界が実現されてきています。
企業は自社に必要な人材を定義し、母集団を形成し、いかに選んでもらえるか?をこれまで以上に主体的に行うことが求められてきています。
今後の連載を通じて、こうした採用活動はもちろん、自社を知ってもらうための採用広報や、適切に事業を進める上で大切な根幹となる組織の設計方法、経営幹部の役割やミッションやバリュー、そして評価制度への考え方など、様々な角度から「スタートアップ/ベンチャー企業における組織創り」についてお伝えできればと思います。よろしくお願い申し上げます。
- スタートアップ/ベンチャーの人事に求められる機能は多岐に渡るようになってきた
- 経営戦略や事業戦略を理解した上で、組織設計・人材確保・Value策定・評価制度・幹部育成・労務整備を行う必要がある
- スタートアップの人事は創業者や経営幹部と共に議論をして、自身が主体的に牽引していくことが求められる
- 企業は自社に必要な人材に、いかに選んでもらえるか?を主体的に作っていくことが求められる