皆様、株式会社ReBoost 代表取締役の河合です。
今回はタイトルにある通り、「スタートアップと、外部人材の活かし方について」についてお話をさせて頂ければと思います。
人材獲得のパターンとは
自社の成長の為に、人材の獲得と彼らが成果を出すために活躍できる環境を創るというのは、人事はもちろん経営者や経営陣に期待されるミッションです。
そんな中、組織創りの入り口となる、「人材獲得(=外部採用)」ですが、大きくは2つの視点があります。
海外のカンファレンスや文献を紐解いていくと、「人材獲得」には、「Buy(中途採用)」と、「Borrow(業務委託)」があります。
この「Buy(中途採用)」には、正社員/契約社員などを問わず、直接雇用をしながら社員として活躍いただく方法です。どちらかというと特定の戦力を保有しているケースが多く、中期的には育成や雇用形態の変更を経て会社に対してより高い仕事を任せていくこともあります。いずれにせよ、「早期に立ち上がり、業務になじんで頂き、成果を期待する」と言えます。
こちらに付帯して、新卒採用があります。直接雇用であるものの「長期的に育成をして戦力になってもらう」や、「組織文化の醸成役を担う」といった別観点になりますので、今回のテーマのから敢えて細かくは触れないことにします。
一方で、「Borrow(業務委託)」は、文字通り、外部のリソースとして力を借り、短期間で成果を出してもらう。といえます。
分かりやすい例では、特定の業務を請け負う企業への発注や、フリーランスへの委託、最近ですと、企業に所属しながらも「副業」という形で勤務時間外を活用しながら個人として仕事を請け負う方も増えてきています。またそう言った人材とのマッチングサービスもどんどん増えてきています。こうした、フリーランスや副業人材を活用する動きは広がっています。今回はこうした、フリーランスや副業人材と言った外部人材について、もう少し詳しくお伝えできればと思います。
外部人材の有効活用の為に必要なこと
フリーランスや副業人材は、特定の知見や専門性、実務経験を有していることもあり、中途入社の方よりも早く成果を出すことを期待されるケースが多いです。また中途採用に時間を掛けられない一方でリソースも少ないスタートアップにとっては、即戦力となる外部人材をまずは有効活用しようと考えることが多くあります。特定の期間内においてその専門性を発揮してもらい、事業を推進してもらうという意味合いでも、こうした外部人材の市場があり、マッチングサービスも増えている昨今ですと、今後も活用は広がっていくでしょう。
では、そんな中で、外部人材を有効活用するためにどういった視点が必要でしょうか?
いくつかポイントはありますが、纏めると下記の視点になります。
- 任せたい仕事の内容や、その成果は具体的に何をイメージしているか
- どの期間関わってもらいたいと考えているか、進行具合によっては期間延長はあるか
- 自社にどれくらい時間を投下することができるのか。依頼の頻度は
- 過去に似たような業務への取り組み経験はあるか。再現性はありそうか
- 最初の1週間で取り組んでもらいたいことは何か
- 誰が最終的なレポートラインなのか?成果物の責任は誰か
- 価格は適正か。どういう計算で出てきたのか。こちらの予算は適正か
- 実務を代行してもらいたいか、または業務設計から依頼したいのか。アドバイスか
これらはお互いに見落としがちなポイントでもあり、通常の業務委託をする外部企業であれば、事前に営業担当などとすり合わせも可能ですが、フリーランスや副業のマッチングサイトだと、当人と取り交わすケースもあり、後々、トラブルにもなりかねません。
「実務のレベルが違った」、「投下できる時間が聞いていたのと異なった」、「最終的な成果物が曖昧だった」、「コストだけかかってしまった」、「任せることが思ったより早く完了した」など、いずれも良く聞く話でもあります。
外部人材の活用は、スタートアップを立ち上げて間もない、またスケールするタイミングなど、様々な場面で進んでいます。
だからこそ、何を期待してどういう方に依頼をするかなど、丁寧な設計をお勧めいたします。
- 「人材獲得」には、「Buy(中途採用)」と、「Borrow(業務委託)」がある
- 「Borrow(業務委託)」は、文字通り、外部のリソースとして力を借り、短期間で成果を出してもらうこと
- スタートアップにとって外部人材活用は特定の知見や専門性、実務経験など、即戦力としての活用を見込むことができる
- 外部人材の有効活用には、何を期待してどうゆう方に依頼をするかなど、丁寧な設計が重要