皆様、株式会社ReBoost 代表取締役の河合です。
今回はタイトルにある通り、「スタートアップの採用広報のポイント」についてお話をさせて頂ければと思います。
採用広報とは
ここ数年で、スタートアップには「採用広報」「採用マーケティング」「採用ブランデング」といった言葉が浸透し、各社がそれぞれの取組みをするようになってきています。
同時に、そういったセミナーや情報発信の為のツールも増えてきています。読者の皆様も検討をされたり、すでに実施をされていたりと様々でしょう。
自社の会社の説明資料を丁寧にまとめて、誰にでも閲覧可能な形で情報開示をし、多くの母集団を形成して採用に成功している会社もあります。
「採用市場において自社を正しく知って理解してもらい、選んでもらえるために」、「自社の社員が、エンゲージメント高く業務に取り組んでもらえるように」とその目的は様々です。
一方で、「とにかく自社を知ってもらこと」という観点から、目的が不明確のまま多数の情報発信をする企業も見受けられます。
こうした差は、「自社において採用広報がなぜ必要か?」「何の目的で行うのか?」という「WHY」から始めることが大切です。
採用広報もあくまで一つの手段です。こうした内容を議論しないままスタートをすると、出していく情報や届ける相手、また期待する効果なども曖昧になってしまいます。
下記のステップで、「採用広報に取り組む理由やアクション」を探していきましょう。
- 自社の採用または組織上の課題は何か。どういう状態が理想=ゴールなのか
- その上で、採用広報がどのような役割を持つのか。代替手段はないか
- どういうターゲット(社内外)に対して、どういう情報を届けたいと考えているか
- その為に自社にはどういう材料があるのか
- どういう形でアウトプットをするのか。SNS、自社サイト、イベント、冊子なのか
- 実行の責任者は誰か、またクオリティのコントロールは誰が担保するか
- どれくらいの頻度で情報発信をするのか
- 振り返りの期間やPDCAはどういう頻度で行うのか
採用広報に取り組むにあたって
上記の1~8を考えながら、自社の目的によって出していく情報先は様々です。
やはり継続的に情報発信をしていくことは強みとなりますので、自社に「広報担当」や「マーケティング担当」が居るならば、是非とも一緒にチームとして取り組むことがおススメです。
人事採用担当だけでなく、立体的に自社の魅力を引き出したり、その表現方法をプロである彼らと取り組めると、より一層、上質な情報を届けることができるといえます。
採用広報に正解はありません。KPI設定や予算感が見えない中で取り組むのは大変ではありますが、結果的に短期的に効果が見込めなくとも、会社の資産として積みあがっていくものです。
とはいえ、「自社のどういう情報を出せば良いかわからない」というケースもあると思います。弊社でご支援の際は、例えば下記のようなご質問をしています。
自社が経営をして売り上げがあり、社員が働いている以上、何かしらその会社ならではの魅力や顧客や採用市場から選ばれている理由があるはずです。
・どんな事業をしているのか/どういう優位性があるのか
・創業者が起業したきっかけ
・社員が自社を選んだ理由
・会社で大切にしている行動指針
・どんな仕事があり何が面白いのか など、
会社の状況に合わせて、どんな方にどんなメッセージを伝えたいかとセットで検討してみると良いと思います。
繰り返し、採用広報は短期で成果が出るものでなく、「積み上げていく資産」です。
目先の数値にとらわれることなく、長い時間軸で取り組んでいくことが経営陣や実際に担当する人事の方々に求められていきます。
- 採用広報は手段の1つ。なぜ必要か・何の目的で行うのかという「WHY?」から始めることが大切
- 自社に広報担当やマーケティング担当が居るなら、一緒にチームとして取り組む
- 採用広報に正解はない
- 短期的に効果が見込めなくても会社として「積み上げていく資産」。長い時間軸で取り組むこと。